前回までの復習
今回は負けないためにどうするかをメンタル管理面から考えていきます。
第4回の負けないための資金管理は理解いただけたでしょうか。
①持てる「お金の器」はゆっくり大きくする
②1トレードあたりの最大損失を限定するため、想定する損切幅に合わせてエントリーするロットサイズを決める
③1日の負けが全資金に2%になったらその日のトレードは強制終了する
④決して負けを取り返そうとは思わない
ということが大事でしたね。
資金管理はFXトレードにおける最も需要なことですのでしっかりと復習しておきましょう。
メンタル管理
今回は負けないためのメンタル管理についてです。
メンタルで一番影響が大きいのは心身の状態です。
通常より疲れている時、睡眠不足の時、酔っている時、
嫌なことがあった時、良いことがあって浮かれている時などは、
ルールを守りにくく、本能の判断に負けやすいので、トレードを控えた方がよいです。
心身問題なしを前提として、決めたルール通りに損切や決済ができないことの対策を考えていきます。
確率で勝つということは、ルール通りに利確と損切を行うことが前提です。
損切りできない、または損切を遅らせてしまう
最初に考えた利確ポイントまでポジンションをキープできず、少ない利益で決済してしまう
といったトレードでは、せっかく優位性のあるエントリールールを見つけても、
トータルで勝つことはできません。
決済のルールが守れずに損大利小になることが資金を減らすもっとも大きな要因です。
脳は繰り返しの実施により学習することができますので、
損切りすること、利確することに慣れる練習をしましょう。
メンタル管理のための損切と利確の練習①
やり方は次のように進めていきます。
①ドル円で1000通貨を売り、買いのどちらでもよいので、ポジションを持つ。
ただし、アメリカの重要な経済指標発表が無い日または、発表まで1時間以上ある時を選んでください。
②買いポジションの場合、購入価格から0.1円(10pips)下に損切用の水平線を引く。
③合わせて購入価格から0.1円(10pips)上に利確用の水平線を引く。
④損切用水平線に達したら損切決済、利確用水平線に達したら利確決済を行う。
実際のトレードでは利確指値、損切逆指値の注文を入れて自動決済でもよいのです。
今回は、メンタル管理の訓練なので裁量トレード(エントリーから決済まで手動)でやってください。
できれば買いと売りと5回ずつ合計10回エントリーして結果を振返ってみてください。
利確でプラス100円、損切でマイナス100円であり、勝ったり負けたりするのでほとんどダメージは無いと思いますが、確実に訓練として役立ちます。
もし指標発表などの5分前になったら、勝ち負けの状況にかかわらず決済するというのも決済タイミングを学習するという訓練になると思います。
メンタル管理のための損切と利確の練習②
続いて、より実践的に学習していきます。
通貨ペアは相場が安定的なドル円が良いと思います。
5分足チャートで自分が勝てると思うポイントでエントリーしてみてください。
ロット数は1000通貨でもよいし、いつもエントリーしているサイズでもOKです。
最初の学習では適当にエントリーしたと思いますので、特にポジンションに愛着を感じないで機械的な決済できたと思います。
今度は自分が勝てると思って選んだポジションなので多少の愛着を感じます。
それでもメンタル的な影響を受けずに機械的な決済ができることが重要です。
さらに続けて少しハードルを上げていきます。
損切を0.1円(10pips)のまま、利確を0.2円(20pips)にします。
利確側の値幅が増えましたので結果として損小利大が実現できます。
しかし利確までは時間もかかりますし、損切は早く来ます。おそらく勝率も下がるでしょう。
また利確幅が20pipsのため、20pips程度の値幅でもみ合いとなっている時はエントリーできません。
そのような相場では待つことが必要であり、待つ訓練になります。
このような状況でも安定して最初に決めた損切と利確を守る必要があります。
ただ、1勝2敗ペースでも利益が損失の2倍となるので10回の収支はそれほど悪いものではないように思います。
まずはこのようにして損小利大の基礎を脳に刻み込んでください。
メンタル管理では待つことも超重要
FXは待つのが仕事と言えるくらい「チャンスが来るまで待つ」ということがめちゃくちゃ大事です。
メンタルでは損小利大の実現に加えて、いかにしてチャンスを待てるかも重要になってきます。
エントリーチャンスを待つだけでなく、エントリー後でも決済は最初に決めた利確ポイントまで待つことが大事です。
もちろんテクニカルな判断で、利確ポイントまで来ていないけど決済しておくという考えはありです。
しかし、トータルで勝つことを考えた場合、
チャンスを待たない安易なエントリー
トレンドに乗れそうな状況なのに早々と利確してしまう恐怖心からの決済
はできる限り排除しなければならないことは、肝に銘じておくべきです。
ポジポジ病
FXを始めた人が最初に陥るのは、いわゆるポジポジ病です。
もちろんエントリーしなければ勝つことはできません。
しかし、初心者のうちは早く勝ちたい気持ちが先走って、ポジションを持つことを優先してなんとなくエントリーしてしまいます。
もしも明確なエントリールール、決済ルールを決めていないなら先に決めましょう。
エントリールールは、一般的な初心者向けFX本を参考にしてください。
このブログでも例にあげているようなルール(移動平均線MA上抜け後、MAにサポートされてのN字上昇など)でもよいので最初はマネをするのがよいと思います。
最初からバッチリのルールなんて見つかりません。
トレードを繰り返す中で、少しずつ修正して。自分に合ったルールを決めていきましょう。
一度のいろんなルール(手法)に手を出すと、どれが自分にとって勝てるルールなのかわからなくなります。
とにかく、最初は少ないルールでも、エントリー根拠が確定することを待つようにしてください。
エントリー根拠が見つからないからといって、見る時間足チャートを短期にしていき、
最終的に1分足の波で判断することは絶対にやめた方がよいです。
1分足チャートは上位足の影響を受けますので、予測外の動きになることも多く、
初心者がトータルで勝つことは難しいと思います。
ローソク足は確定を待つこと
基本的にローソク足は確定してなんぼの世界です。
確定してこそ、次のトレンドにつながるのです。
移動平均線を勢いよく上抜けてきても、ローソク足が確定する10秒前に
急落して長い上ヒゲが発生し、その後は下降トレンドになるということもあります。
移動平均線にサポートされて上昇してきたら買いエントリーというルールを決めていても、
サポートのローソク足が確定する前にサポートされるだろうという勝手な思い込みで、
買いエントリーをしてはいけません。
サポートされずにローソク足実体が下に抜けて確定すると、
思っていた反対のトレンドが発生するきっかけにもなるのです。
このようにルールを決めていても、
ローソク足が確定する前の安易なエントリーは、
トータルで勝てない原因の一つになります。
エントリー後の利確と損切は、ローソク足確定まで待たず、価格到達→即決済でOKです。
一般トレーダーが勝ちやすいチャンスは少ない
そもそも会社員がトレードできる平日夜の3~4時間くらいでエントリーチャンスは、
5分足チャートでも1回か2回です。
15分足以上ではさらにエントリーチャンスは少なくなります。
重要な指標発表の前は、値動きが小さくなりやすく、
利幅は狙えないのでエントリー避けた方がよいです。
重要な指標発表の後は、値幅が荒れやすく、
大きく動くと1時間くらいは判断が難しくなります。
エントリーチャンスがまったく来ない日もあるのです。
常にチャートに張り付いていると気になりますよね。
しばらくはエントリー根拠が成立しそうにないなと感じた時は、
1時間くらいチャート画面を見ないようにして、他のことをすることもお勧めです。
また別の機会でお話ししますが、
チャンスが来たらアラームを鳴らすようなサインツールもありますので、
そのようなツールを利用することも有効だと思います。
メンタル管理は一貫性が大事
損小利大が実践できて、エントリー手法に若干の優位的な確度があり、
そのチャンスをしっかりと待つことができれば、トータルで勝てるようになります。
少し慣れて勝てるようになった人は第2回のおまけでお話しした
キングボンビーを呼び起さないように気をつけましょう。
あとは、より勝てる場所でエントリーすることですが、それは非常に奥が深いですね。
FXの勝ち方なんて千差万別で勝ち組トレーダーの人でも人それぞれ違います。
使っているテクニカル、リスクリワードの取り方、勝率も違います。
専業の人、私のように日中は会社員として働いている人など
トレードできる時間帯でも変わってきます。
ただ一つ言えることは勝ち組の人は、一貫した同じ手法で勝っているということです。
ブレが無いということですね。
人それぞれの勝ちパターンがつかめるように、
環境認識やテクニカルについては別の記事でまとめていきます。
<FX塾記事一覧>
投資本専門店 トレーダーズショップ
– オーディオブックも充実しています
– 送料無料 !