FXトレードにおいて一番大切なことは何でしょうか。
それはチャートの読み方などテクニカル分析の知識でも、経済成長や財務状況を示す経済指標の読み方など各通貨を使用する国の経済状態(ファンダメンタル)の分析知識でもありません。
「心(メンタル)のコントロール」です。
まずは自分が決めたルールを守ること。ルールとはチャートがどのようなときにエントリーする、しない、利益確定する、損切りする、1回あたりの取引数量、1日あたりの売買回数などです。
ルールの中でも損切り(失敗を認めること)、エントリー(ポジションを持ちたい欲望を抑えること)、取引数量(ポジションを増やして大きく勝ちたい欲望を抑えること)は特に重要です。
世の中には幅広いテクニカル分析、ファンダメンタル分析の知識を持っているのに、実践では勝てない人がいます。
それらの人は「心のコントロール」ができていない場合が多いです。
分析した結果がこうだから、このタイミングで買えば上がるはずと思っても、実際には下がることがあります。
「心のコントロール」ができていれば、あらかじめ設定した失敗を認めるポイントになったら機械的に損切りしますが、それができないと「これは押し目で下がっているだけで、もうすぐ反転するはず。」と言い聞かせて、さらにポジションを増やしてしまうことがあるのです。
しかし相場は思うようには動きません。
更に下がって損失は雪だるま式に膨らみ、ついに損失の限界に達するか、そこまでいかないにしても、相当大きな損失をかかえて初めて失敗を認める(損切りする)ことになるのです。
FXの知識が上がり、経験が増えてきた人は、ある程度、相場の方向性を見極め、コツコツ小さく勝つことができるようになります。
しかし、「心のコントロール」ができないと、自分の失敗を認めることが遅れ、ドカンと負けてしまい、せっかく積み上げてきた利益を吹き飛ばしてしまいます。更には元の資産を大きく失うことさえあるのです。
反対にコツコツと損切りしてドカンと勝てるとよいですが、ドカンと勝つこともなかなか難しいです。
人は含み利益が出ると、その利益を失うのではという不安から、まだ利益が伸ばせる相場なのに利確してしまうことがあります。
「損は切って、利は伸ばせ」という相場格言がありますが、実行することは容易ではありませんね。心のコントロールで決済についてもルール通りに行うことが重要です。
例えば、上昇トレンドにおいて、ローソク足が移動平均線25MAを完全に下抜けたら決済するというルールにするなら、ルール通りにローソク足が確定するまではポジションをキープするようにしてください。
あらかじめ決めたルール通りにエントリーと決済を行うことは常に意識して、エントリー、決済の前にはその根拠を必ず確認するようにしてください。
そのルールが勝てるルールかどうかの評価は数回のトレードでは判断できません。
最低10回は試してみて損益を確認する必要があります。もしトータルで損失が多くなるようなら、ルールを変更または修正するようにしましょう。
トータルで勝てるという確信が持てれば、一時的に含み益が目減りすることも容認できる心の余裕が生まれます。
心(メンタル)をコントロールする力をつけるために、おすすめFX本のトピ、おすすめオーディオブックのトピで紹介している『ゾーン~「勝つ」相場心理学入門』という本を是非、手にしてみてください。特にオーディオブックがおすすめです。
コツコツ勝つことは比較的簡単なのに、コツコツ負けることは意外と難しい。ドカンと負けることはすごく簡単なのに、ドカンと勝つことはかなり難しい。そんな相場心理をコントロールし、一貫したトレードを実現するためのアドバイスが満載です。
私はこのオーディオブックを繰り返し聞くことにより、心のコントロール力を向上させることができました。非常に感謝しています。